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【ブラックペアン1988-原作あらすじと感想】オペ室の悪魔が過去の真相を暴く!

ブラックペアン

2018年にTBSでドラマ化された医療小説『ブラックペアン1988』を手に取ってみました

ブラックペアン1988

1988年(昭和63年)、新米の研修医として東城大学医学部付属病院の佐伯外科に入局した、世良 雅志せら まさし。そこで待ち受けていたのは、数々のくせ者だった……。

佐伯外科トップである佐伯さえき教授と、医療機器「スナイプ」を医療界に広めようとする高階たかしな講師、そして”オペ室の悪魔”と呼ばれる孤高の天才外科である渡海 征司郎とかい せいしろうが織り成すストーリー。

佐伯教授と渡海の父との間にある、隠された過去を暴くフィクション小説です。

ゆーま
ゆーま

渡海の人間性には毎回ヒヤッとさせられる。でも、良くも悪くも「人間味」のあるダークヒーロー!

相変わらず生真面目きまじめだな。手術なんて、患者が治っちまえばあとはどうだっていいのさ。それに仕方ないだろ。俺って練習しなくてもできちゃうんだから。

ブラックペアン1988』より

本記事では、海堂 尊さんの著書【ブラックペアン1988】の紹介と、本の感想について書いていきます。

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著者:海堂 尊さん(かいどう たける)

海堂 尊さんの紹介

  • 1961年、千葉県生まれ
  • 外科医、病理医を経て、現在は放射線医学総合研究所・放射線医学病院研究協力員
  • 2006年、「チーム・バチスタの栄光」で第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し作家デビュ ー
  • 同シリ ーズは多数映像化され、 累計1千万部を超える

本の概要・あらすじ

  • 著書名:ブラックペアン1988
  • ページ数:384
  • 出版日:2012年4月
  • 出版社:講談社

1988年、新米の研修医として東城大学医学部付属病院の佐伯さえき外科に入局した、世良 雅志せら まさし

一匹狼で万年ヒラの医局員、通称“オペの悪魔”とも呼ばれる渡海 征司郎とかい せいしろうと、帝華大学の外科医師である高階たかしな佐伯さえき外科のトップである佐伯教授と出会い、ストーリーが展開していくフィクション作品。

ブラックペアンのストーリー

医師の技量に左右されずに使える医療機器「スナイプ(食道自動吻合ふんごう器)」の導入をめぐり、高階と渡海・佐伯教授の闘いがはじまる。

佐伯教授が手術セットにいつも忍ばせている「ブラックペアン」の謎。それを解き明かす渡海。そこに隠された過去とは一体何なのか?

ゆーま
ゆーま

主人公は「世良」なんだけど、外科の双璧「高階&渡海」のアクの強さの方が目立っちゃってるね。

本書は2018年、TBSでドラマ化されて話題になった「ブラックペアン」の原作。(本書の主役は世良ですが、ドラマの主役は渡海です)

その他の著書

上記は「世良」が主人公となる三部作。

本書「ブラックペアン1988」は、著者である海堂 尊さんの処女作「チーム・バチスタの栄光」の20年前の舞台を描いています。

チーム・バチスタの栄光で登場する「田口」「速水」「高階」「花房」などのメンバーの、若かりし頃という設定がブラックペアン1988です。

チーム・バチスタシリーズは上記の7冊で完結。

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【ブラックペアン】感想

ブラックペアン1988の感想

世良、佐伯、渡海、高階の4人がメインで進むストーリーには数々の名場面がありましたが、その中から次の2つピックアップしました。

  • 簡易な技術が日本全国に広がるのは……?
  • 先進機器の失敗と、佐伯教授の教え

簡易な技術が日本全国に広がるのは……?

簡易な技術が日本全国に広がる

高階講師は、「若者がどんどん手術できる環境を整えるべきだ」と伝えます。

一方で、佐伯教授は、高性能な機器を導入した正確な医療は幸せな未来を授けてくれる反面、技術習得の機会を奪うことになると伝えます。

たとえば、複雑で難しく、高度な技術や経験を必要とする手術でも、最新機器の導入によって比較的簡単にできるとしたら、経験の少ない医師でも手術が可能です。

ですが、仮に術者の技術・知識・経験が浅い、または利己的な判断のもとで最新機器を使い、手術に「失敗」したとしたら……。

その時に失敗をリカバリーできるだけの技術と経験があることが使用の前提のハズですが、先進技術がその「機会を奪う」という矛盾が生じます。

いいか、どんな綺麗ごとを言っても、技術が伴わない医療は質が低い医療だ。いくら心を磨いても、患者は治せない。

外科医にとっては手術技術、それがすべてだ。

ブラックペアン1988』より

最新機器を使った高度な医療は期待しますが、そこに「術者の技術」もちゃんと伴わないことには、安心・安全とは言えない医療ですよね。

ゆーま
ゆーま

佐伯教授と高階講師の意見の食い違いは、こうした「視点の持ち方の違い」によるものだね。

先進機器の失敗と、佐伯教授の教え

先進機器の失敗

わざと高階講師のいない手術室で、まだ腕の立たない関川医師に医療機器「スナイプ」を使い、手術ミスを犯させる佐伯教授。

はじめは「意地悪な手口でミスさせて、スナイプを金輪際使わせないためか」と勘ぐったものの、読み進めると、そんな小さな視点ではありませんでした。

手術ミスを起こしたのは、技術不足である半人前の医師がスナイプを使った場合の危険性について、実例をもとに諭すため。

そして、技術が伴わない医療が生む結果を見せるためでした。意地悪と思えた行動は、実は佐伯教授の考えたなりの教えと優しさだったんですね。

お前は輝く水平線ばかりを見つめている。だが、我々が相手にしているのは、手前のごみごみとした屋根瓦だ。

遠くばかり見ていると、足元をすくわれるぞ。

ブラックペアン1988』より

夢ばかりを見て、手前のゴタゴタをすっ飛ばすことなんて出来ない。夢を見ることがダメなのではなく、そのために何をすべきか?を考えることが大事ですね。

ゆーま
ゆーま

先進医療と医師技術の向上、両方が均等に伸びないといけないね。

佐伯教授の手術セットに忍ばせている「ブラックペアン」と呼ばれる黒いペアン(止血用鉗子)に隠された過去を渡海が暴く!

クセの強い猛者たちが繰り広げる、医療エンターテイメント小説でした。

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